アメリカのワイン生産量はイタリア、フランス、スペインに次ぐ世界第4位で、アメリカのワイン生産量のおよそ91%を生産しているのがカリフォルニア地方です。
カリフォルニアでワインが生産され始めたのは19世紀から。もともと天候不順が少なくブドウ栽培に適した気候と広大な土地、そしてワイン製造技術の向上などからカリフォルニア地方のワイン作りは発展しました。
1976年にパリで行われた利き酒大会で、無名のカリフォルニアワインがなみいる名門フランスワインよりも美味しいと評価された『パリスの審判』と呼ばれる大事件が起こりました。これ以降、カリフォルニアワインは世界的に注目され、また価格も手ごろなことから人気のワインとなっています。
☆訪れるなら『ナパ・ヴァレー』
カリフォルニアのワインは主にノースコースト、セントラルコースト、サウスコーストの3つのエリアで生産されていますが、ワイナリーを訪ねてみたいのであればサンフランシスコ市からも近いノースコーストにある『ナパ・ヴァレー』がおすすめです。
この2つの生産地で作られるワインの量はカリフォルニアワイン全体の4%ほどにすぎないのですが、世界的なワイナリーがたくさん存在し、この小さな地域だけでも大小合わせて400近いワイナリーがあります。
サンフランシスコ市からハイウェイ29号線を北へ車で約2時間。ハイウェイの道路沿いにワイナリーのほとんどが建っていて、どこまでも続く広いブドウ畑は圧巻の光景です。
燦々と降りそそぐ太陽の光と広大なブドウ畑を抜けると『ナパ・ヴァレー』に到着します。
☆フランス風のおしゃれな建物が目印『ドメール・カーネロス』
ナパ・ヴァレーの北部、ソノマ・ヴァレーに近い地域にあり、フランスのシャンパン大手メーカー『ティタンジェ社』が出資しているワイナリーです。
ナパ・ヴァレーでもやや涼しい地域にあり、スパークリングワインに適した気候であることから、このワイナリーではスパークリングワインの飲み比べができます。
伝統的なフランスのシャトースタイルの建物はこの地域のランドマークになっていて、内装もルイ15世様式の宮殿風。小高い丘からワイン畑をながめながら野外のテラスで試飲ができます。飲み比べは3種類のスパークリングワインで10ドルくらいとリーズナブルです。
スポンサードリンク
☆コッポラ監督のワイナリー『ルビコン・エステート』
「地獄の黙示録」や「ゴッドファーザーシリーズ」で有名なフランシス・フォード・コッポラ監督の所有するワイナリーです。
駐車場を降りると赤いカーペットが敷かれた入口が見えます。建物は映画「ゴッドファーザー」に出てきそうな豪邸風。中はワイナリー兼コッポラ関連の映画博物館といった感じで、ワインの試飲をしなくても入場料(25ドル)がかかります。
映画好きにはたまらない展示物がたくさんあって、本物のオスカー像などが飾られています。5種類ほどのブランドをテイスティングでき、このワイナリーを代表する「ルビコン」も味わえます。
☆カリフォルニアワインの父『ロバート・モンタヴィ』
カリフォルニアワインの父といわれるロバート・モンタヴィのワイナリーで、サンフランシスコからの日帰りツアーが組まれるほど有名観光地になっています。ワインのラベルにもなっている修道院風の三角屋根の建物が目印です。
入口のアーチを抜けるとこれから収穫期をむかえるブドウの木が近くで見られるワインヤードがあり、その隣にある醸造施設の中を見学できます。見学ツアーだけでなく試飲だけ楽しむことも可能です。このワイナリーの道路を挟んで向かい側には漫画「神の雫」でも有名になったワイナリー「オーパス・ワン」があります。
ここはロバート・モンタヴィとフランス5大シャトーのひとつ、ロートシルトが世界最高峰を目指して作ったワイナリー。日本で買うと軽く数万円します。試飲も1杯30ドル以上しますがここまで来たのならぜひ飲んで帰りたいものです。
カリフォルニアワインは最高級品から手ごろなテーブルワインまで幅広く提供されています。6月頃から夏にかけては空気がカラッとさわやかで温かく、屋外でワインを飲むには最適です。ワイン好きなら一生に一度は訪れてみましょう!
アナタへの関連記事