ワイナリーの旅の最後の目的地。ロワール地方のワイナリーといえばこの人。ロワールを代表する造り手であり、ロワール地方で最も有名なのモノポール。そうニコラ・ジョリーのサヴニエール・クーレ・ド・セラン(Savennieres Coulee de Serrant)です。
実は、2年前に日本で何気なく買ったニコラ・ジョリーのシュナン・ブランを飲んだ感動を今でも忘れることが出来ず、今回のロワールに行くことが決まったときに絶対に行ってやろうと心に決めていたワイナリーです。
ビオディナミの伝道師ニコラ・ジョリーとは?
ニコラ・ジョリー氏は、コロンビア大学でMBAを取得、その後モントリオールの金融省に1年半、モルガンスタンレーに5年間勤務しており、ビジネスマンとしては華々しい経歴の持ち主でした。しかし、1976年に自らの仕事を辞めフランスへ帰国。母が運営していたワイナリーを継いでワイン造りをスタートさせました。
当初は他の生産者と同じように、ぶどう作りの課程において、除草剤や化学肥料を使用していました。しかし、その影響か次第に畑には昆虫がいなくなり、土壌も明らかに変質してしまっているのに気づいた彼は、1980年代初頭にルドルフ・シュタイナー氏が提唱した、バイオダイナミック農法(ビオディナミ)を取り入れたブドウ栽培を実践し始めます。
バイオダイナミック農法とは?(ビオディナミ)
Wikipediaによると、
人智学のルドルフ・シュタイナーによって提唱された有機農法・自然農法の一種で、循環型農業である。ドイツやスイスで普及しており、人智学運動の一角を担っている。通常の有機農業と異なり、生産物が有機的であることだけでなく、生産システムそのものが生命体(organic)であることが意識される。「理想的な農場はそれ自身で完成した個体である」というシュタイナーの思想に基づき、外部から肥料を施すことを良しとせず、理想的には農場が生態系として閉鎖系であることを目指す。鉱物製肥料の使用を中心としたそれまでの農法を否定し、土壌と植物、動物の相互作用だけでなく、宇宙の力を土壌に呼び込み、様々な天体の作用を農作物の生育に生かすことを目指す。太陰暦・占星術に基づいた「農業暦」にしたがって種まきや収穫、調合剤の攪拌などを行い、また牛の角や水晶粉などの特殊な物質を利用する。ホメオパシー療法のような物質を、満月など定められた時刻に土壌へ加えることで、土壌の改良を目指す。
引用:Wikipedia
今でこそ、フランス全域のワイン生産者に支持され、導入されるバイオダイナミック農法(ビオディナミ)を、フランスで初めてビオディナミをワイン造りに取り入れ、かつ成功させたのが、このニコラ・ジョリー氏です。
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神に祝福された土地「クレ・ド・セラン」
サヴニエール・クーレ・ド・セラン(Savennieres Coulee de Serrant)とは、フランスのロワール地方アンジュー・ソーミュール地区のA.O.C.です。ロワール地方で最も有名なA.O.C.の1つで、2011年にA.O.C.サヴニエールから独立。手摘みでの収穫が義務付けられているなど、厳しい条件が定められており、ニコラ・ジョリーのモノポール(単独のワイン生産者の所有)です。
このサヴニエール地区で栽培されるシュナン・ブランは、ミネラルと力強い骨格、そして密度の濃い果実味が丸い味わいを作っています。特にここクレ・ド・セランは抜群の日当たりに恵まれた急斜面の畑の影響で、しっかりとした果実味が表現されたブドウが収穫されます。
「イケムに並ぶ、フランスの5大白ワインの1つ」という評価を得て、ブルゴーニュのロマネ・コンティ、ローヌのシャトー・グリエなどと同じように、原産地呼称名をそのままワイン名として名乗ることができる、単独所有畑(モノポール)の中で最高峰のワインとして称え評されています。
天に登るような気持ちになれるワイン
ここのワイナリーの美しさと、ここのブドウが作る味わい、試飲させてもらい改めて感動。
サヴニエール・クーレ・ド・セラン
![]() ニコラ ジョリー サヴニエール クロ ド ラ クーレ ド セラン 2014 正規 白ワイン ワイン 辛口 750ml (ニコラ・ジョリー)Savennieres les Clos de la Coulee de Serrant [2014]
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別の畑「レ ヴュー クロ」
お手頃価格ですが、このクラスでも本当に感動するくらい美味しいです。
![]() 【6本〜送料無料】サヴニエール レ ヴュー クロ 2015 ニコラ ジョリー 750ml [白]Savennieres Les Vieux Clos Nicolas Joly
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ロワールに来る機会があれば、ここに必ず訪れるのをおすすめします。車で来るとわかるのですが、入り口が2方向からあります。エントランス(受付)は大きな屋敷ですのでそこを目指してお越しください。
サヴニエール・クーレ・ド・セラン(Savennieres Coulee de Serrant)
https://coulee-de-serrant.com/
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