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ワインの歴史・ワインを絶滅寸前に追い込んだフィロキセラ(Phylloxera)とは?

Hitomi
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今回はワインの勉強です。ワインの歴史を語る上で忘れてはいけない大きな事件がありました。それはワインを絶滅寸前に追い込んだフィロキセラ(Phylloxera)という虫のお話です。

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フィロキセラ(Phylloxera)とは?

フィロキセラとはブドウネアブラムシ(葡萄根油虫)の事。この虫はもともと北アメリカに生息していた虫でした。
19世紀後半(1863年)に品種改良のためにヨーロッパへ移入したアメリカ原産のブドウ樹にフィロキセラがついていました。ところが、ヨーロッパのブドウ樹(ヴィニフェラ種)はフィロキセラへの抵抗力を持っておらず、全滅に近いほどの被害をブドウ樹に及ぼし、多くの歴史あるワイナリーがそのワインと共に失われた事件が起きました。
*Wikipediaより


感染するとどういう症状になるのか?

成虫・幼虫が根または葉から樹液を吸うため、虫がついた部分の根や葉にコブができ、開花不良・無核果・葉焼け・葉色減退などの被害が現れます。そして、樹が次第に衰弱して枯死します。根では細根が紡錘形にふくれ、養水分の吸収ができなくなります。また、葉では未展開の若葉に幼虫が寄生し、葉表に口の開いたつぼ状の葉こぶをつくるため、葉は十分に展開せずに生育不良となります。


対抗策としての「接木」の誕生

もともとフィロキセラは北アメリカに生息していました、そしてアメリカ原産のブドウ樹にはフィロキセラにやられている様子がありませんでした。そこで生産者たちはアメリカ系ブドウの台木(根の部分)にヨーロッパ系ブドウを接ぎ木してみると、フィロキセラにやられることなく、ヨーロッパ系ぶどうの果実を得ることができたのです。
今日では一部地域を除いて、ほぼ世界中全てのぶどう畑においてこの措置が取られています。


【閲覧注意】フィロキセラに感染したブドウ樹

感染したブドウ樹がどのようになるかの画像がこちらです。
*虫が苦手な方はクリックしないでください。

フィロキセラが感染した葉

フィロキセラが感染した根

フィロキセラの幼虫と卵

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