ワインには深い歴史があり、はるか昔からさまざまな人々に愛されてきました。
そして、歴史的な偉業を成し遂げた人物、すなわち偉人の中にも多くのワイン愛好家が存在します。
ここでは、そんな歴史上の偉人たちのワインにまつわるエピソードと、愛したワインをご紹介します。
☆愛国者、ビスマルクさえも好んだシャンパーニュ産ワイン
ワイン好きとして知られる偉人として、真っ先に名前を挙げたいのはオットー・フォン・ビスマルクです。
ドイツ統一の立役者で、ドイツ首相も務めたことのある政治家です。
貴族の出身で、外交官や代議士を経て、政界に進出した正真正銘のエリート。
「鉄血宰相」の異名を持ち、反体制派は容赦なく取り締り、国内外で恐れられた政治家です。
そんな彼なら、愛するワインももちろんドイツワイン…かと思いきや、なんと、彼が好んだのはフランスのシャンパーニュ産ワインでした。
美食家だったビスマルクは、食に関しては国内外を問わず、気に入ったものを愛好していたのでした。
しかし、食事の席でビスマルクがフランス産ワインを飲んでいるのを見て、時の国王はびっくりします。
愛国者の彼がライバル国のお酒を飲んでいることが信じられなかったからです。
そして、彼に問いました。「オットー、それはフランスのワインではないか」と。
するとビスマルクは「畏れながら陛下、愛国心と舌は別物でございます」と切り返したといいます。
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☆哲学者デカルトの出身地で作られる白ワイン
哲学者、数学者として知られるルネ・デカルト。
彼が残した「我思うゆえに我あり」という名言はあまりにも有名です。
そんな彼はワイン好きでもあり、「私は飲みながら考え、考えながら飲む」という、名言ならぬ迷言を残してもいます。
数々の哲学や数学の発見も、ワイン片手に行なわれてきたのかと考えると、感慨深いものがありますね。
そんなデカルトはフランスのロワール地方出身。
12世紀以来、ブドウの栽培がさかんに行われてきたこの地方は、ワインの名産地でもあります。
デカルトがワイン好きとして育ったのも当然の流れだといえるでしょう。
中でも、クーレ・ド・セランという白ワインは、フランスを代表する白ワインとまで称えられています。
高級なクーレ・ド・セランはスパイスの深い味わいと、複雑な香りが混じり合う、極上のワインです。
1962年にジョリー家が畑を所有するようになってから、世界中で評価を高めていきました。
☆ナポレオンが愛した「飲む価値のある」赤ワイン
お酒が大好きな偉人としては、自身がお酒の名前になってしまった、ナポレオン・ボナパルトも忘れてはいけません。
フランス第一帝政の皇帝であったナポレオンは「シャンパンは勝利の時に飲む価値があり、敗北の時には飲む必要がある」とまで発言しており、要するに、どんなときでもお酒を飲みたかったということでしょう。
ナポレオンが愛したと伝えられているのが、ブルゴーニュのシャンベルタンの赤ワイン。
記念日やお仕事で成功した日には、ブルゴーニュのシャンベルタンを飲みながら、ナポレオンのように勝利の味を堪能してみてください。
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