ボルドー地方やブルゴーニュ地方は、いわずと知れたワインの銘産地です。シャンパーニュ地方も、誰もが知るシャンパンメーカーがたくさんあることでも有名です。また、1本数百万円もの値段がつく高級ヴィンテージワインも、フランスにはたくさん眠っています。
国内産地の紹介
フランス国内には、大きく分けてワイン産地が9つあります。ボルドー地方、ブルゴーニュ地方、シャンパーニュ地方、ロワール地方、ローヌ地方、アルザス地方、ラングドック・ルーション地方、ジュラ・サヴォア地方、南西地方です。
ボルドー地方とワインの特色
ボルドー地方で生産されるブドウは、カベルネ・ソーヴィニヨンやメルローが有名です。白ワイン用はソーヴィニヨン・ブランやセミヨンが多く生産されています。フルボディで熟成に向くタイプのワインも多くあります。
格付け上位に位置する有名シャトーの高級ワインもたくさんありますが、気軽に飲めるデイリーワインも多く生産されており、日本にもたくさん輸入されています。気候は海洋性気候で1年を通して気温の差が少なく雨が多いのが特徴です。
ブルゴーニュ地方とワインの特色
ブルゴーニュ地方は南北300キロに渡る広い地域で、大きく6地区に分けられます。赤ワイン用ブドウは主にピノノワール、白ワイン用はシャルドネが使われています。生産地(アペラシオン)としての分類は地方・地区はもちろん、村や畑の単位にまで分類されています。ボルドータイプとは違い、胴の部分が太いタイプのボトルも特徴のひとつです。
生ガキと合わせられることが多いシャブリは、この地方の最北部に位置するシャブリ地方で作られているワインです。使われるブドウは、シャルドネです。また、毎年11月に解禁になるボージョレヌーヴォーも、この地方最南端のボージョレ地方でガメイというブドウで造られる赤ワインの新酒を指しています。
シャンパーニュ地方とワインの特色
フランス産地の中で最北部に位置するがシャンパーニュ地方です。爽やかでミネラル感に溢れたスパークリングワイン、シャンパーニュを製造する地方としてあまりに有名です。シャンパーニュは、白ブドウのシャルドネと黒ブドウのピノ・ノワールやピノ・ムニエといったブドウから造られます。
ロワール地方とワインの特色
ロワール地方はフランスの北西部に位置し、そこを流れるフランス最長の川、ロワール川沿いにあり全長1,000キロにも及ぶ広大な生産地です。ロワール川沿いは、その昔王族や貴族がこぞって城を建てた場所であり、今も美しい古城が有名な場所です。その生産地の広さゆえ、地域によってワインの特色も異なります。
赤ワインも多く作られますが、ソーヴィニヨン・ブラン、シュナン・ブラン、ミュスカデといったブドウから造られる辛口白ワインが有名です。
ローヌ地方とワインの特色
ローヌ地方はフランス南東部に位置しています。この地方のブドウは、黒ブドウはシラー、白ブドウのヴィオニエ、マルサンヌ、ルーサンヌが主体です。シラーは100%ではタンニンが強すぎるため白ブドウとブレンドされるのが一般的です。色が濃く濃厚でスパイシーな味が特徴です。
アルザス地方とワインの特色
ライン川を挟んで、ドイツとの国境に位置するのがアルザス地方です。栽培されるのは、リースリングやゲヴェルツトラミネールなどドイツで栽培されているブドウがほとんどです。遅摘ワインや貴腐ワインなども作られます。ドイツワインと同じ細長いボトルが特徴的です。
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strong>フランスワインの魅力は多様性
フランスでは、その広大な国の様々な地方でワインが作られています。同じ国とは言え、それぞれの地方の気候や食文化に合わせてワインが発展してきました。地方ごとはもちろん、同じ地域の違う生産者のワインを飲み比べてみるのも楽しいですね。
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