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ワイン産地まとめ クロアチア

河上 純二 a.k.a JJ
河上 純二 a.k.a JJ

クロアチアのワイン作りの歴史は、紀元前にまで遡ります。紀元前4世紀頃に、古代ギリシャ人などがアドリア海に浮かぶ島々にブドウを植え始めたのは始まりと言われています。

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クロアチアワインの特徴

クロアチアの国土は首都ザクレブから東に広がる大陸部と、アドリア海沿岸に広がる沿岸部に大きく分かれます。国のいたるところでワイン作りが行われており、アドリア海に浮かぶ島でもワインが作られています。大陸部の緯度は、フランスのブルゴーニュ地方の南端にあるボージョレやローヌ地方北部と同じくらいです。沿岸部はイタリアとほぼ同じくらいの緯度に位置しています。他の東欧諸国と同じように、クロアチアにも多くの土着品種が存在します。国全体で生産されるワインの60%以上が白ワインです。

クロアチアのワイン法は4段階に分かれています。ヴルフンスコ・ヴィノ・コントロリラーノ・ポデュリエトロ(統制保証原産地産最上級ワイン)、クヴァリテートノ・ヴィノ・コントロリラーノ・ポデュリエトロ(統制保証原産地産上級ワイン)、ストウノ・ヴィノ・コントロリラーノ・ポデュリエトロ(原産地表記付テーブルワイン)、ストウノ・ヴィノ(テーブルワイン)です。
上位2つの上級ワインについては、指定されている統制保証原産地で作られていることはもちろん、政府の審査委員会による厳しい評価で一定以上の評価を受ける必要があります。ヴルフンスコ・ヴィノ・コントロリラーノ・ポデュリエトロ(統制保証原産地産最上級ワイン)については、貴腐ブドウや遅摘みブドウから作られたものはそのカテゴリーも併記することができます。

国内産地の紹介

クロアチアのワイン産地は、大きく大陸部と沿岸部に分けられます。大陸部には7つ、沿岸部には5つの指定原産地があります。大陸部の指定原産地は、プレシヴィツァ、ザゴリエ・メディムリエ、プリゴリェ・ ビロゴラ、モスラヴィーナ、ポクプリェ、スラヴォニア、ポドゥナウリェです。沿岸部の指定原産地は、イストラ、クロアチアン・プリモリエ、北部ダルマチア、ダルマチアン・ザゴラ、中央・南部ダルマチアです。

大陸部とワインの特色

大陸部で多くみられる代表的な白ブドウ品種は、グラシェビーナ(=ヴェルシュリースリング)、リースリング・ランスキ(=リースリング)、ソーヴィニヨン(=ソーヴィニヨン・ブラン)、シャルドネや、クラリェヴィーナやモスラーヴァッツなどの土着品種です。黒ブドウでは、ポルトギザッツ(=ポルトギーザー)やフランコウカ(=ブラウフレンンキッシュ)などが作られています。プレシヴィツァという地域では、リースリング・ランスキから作られるワインが高い評価を受けています。ザゴリエ・メディムリエはクロアチアで最大のワイン産地です。シャルドネやグラシュヴィナが主要な品種です。

沿岸部とワインの特色

大陸部と反対に、沿岸部では赤ワインが中心に作られます。その割合は約70%です。沿岸部の黒ブドウは、カベルネ・ソーヴィニヨンやメルロといった外来種の他、フルヴァティツァやテランといった土着品種が多栽培されています。白ブドウは、マルヴァジャ(=マルヴァジア)やピノ・ピエリ(=ピノ・ブラン)、その他土着品種が主要な品種です。クロアチアで2番目に大きな産地であるイストラは、外来品種のカベルネ・ソーヴィニヨンで大変成功をしている地域で、この地方の最高のワインと高い評価を受けています。

クロアチアワインの魅力は多様性

クロアチアは、土着品種はもちろん、外来品種からも世界的に好評価を受けているワインをたくさん生産しています。作られるワインのタイプも様々です。

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