ワイン造りは紀元前1500年頃に始まったと言われています。
その後ワインの醸造技術は変化していきました。
今でも昔ながらの醸造方法でワイン製造を行っている醸造所も少なくありません。
一方で最新の醸造技術を用いてワイン造りをすすめている醸造所も増えてきています。
スポンサードリンク
☆まろやかな赤ワインを作り出す最先端技術
赤ワインは醸造して間もない段階では渋みが強く出てしまい、美味しく飲むためにはしばらくの間寝かせてから、という種類も多いです。
中には飲み頃を迎えるまでに数年、数十年の年月を必要とするワインもあります。
そこで、渋みの強い赤ワインをまろやかな味に仕上げる最先端技術を導入するワイナリーが出てきました。
それはMicrooxygenation(マイクロオキシジャネーション)と呼ばれる最先端技術で、大手のワイナリーで導入がすすめられています。
これは赤ワインの発酵が終了して貯蔵に入る段階で、赤ワインのタンク内に微量の酸素を通します。
それにより渋みの強い赤ワインの味が、口当たりが良くまろやかに変わります。
この最先端技術の導入により醸造したての赤ワインでも熟成期間を経ることなくすぐに瓶詰して出荷することが可能になりました。
☆ワインのアルコール度を調整できる最先端技術
ワインのアルコール度は一般的に14度前後です。
お酒の弱い方はもう少しワインのアルコール度が低かったら、逆にお酒の強い方はもう少しアルコール度が高かったらと感じたことはありませんか?
ワインの最先端醸造技術は、ワインのアルコール度を調整することを可能にしています。
Reverse osmosis(リバースオズモーシス)と呼ばれる技術を用いてアルコール度を上げるもしくは下げるなどし、ワインのアルコールを思い通りに調整することができるのです。
この最先端技術を用いることで同じ原料を使ってもアルコール度を変えることによって、異なる味わいのワインが楽しめるようになりました。
*出展:Wine Folly
☆徹底した管理システムを導入しているワイナリー
製造現場ではシステム化がすすめられていますが、ワイナリーの中にはコンピュータで徹底管理したシステムの下でワイン造りをすすめているところがあります。
このワイナリーでは伝統的なワイン醸造技術を取り入れながら、それに最先端技術をうまく組み合わせてワイン製造を行っているのです。
たとえばワインの原料となるブドウの栽培においても、ブドウ畑に情報収集機を張り巡らせて気象状況の変化やブドウの熟れ具合のデータを収集し、適切な収穫時期を判断できるようにしています。
醸造所においても原料のブドウを圧縮、醸造するために徹底的に温度管理された最先端のステンレスタンクを導入しています。
これらは全てコンピュータにて制御管理されているため、ワインの醸造過程や醸造状態が一目で把握できるようになっているのです。
☆ブドウの熟成度、醸造状態を把握して最適な味を求めることが可能に!
美味しいワインを作るためには、原料となるブドウの熟成度を見極めたり、渋みのもとになるタンニン、ワインの色を決めるアントシアニンなどの抽出度をチェックしたりする必要がありました。
最新技術の導入によってブドウの熟成度を科学的に分析できるようになったことから、消費者が求める味の好みによってそれぞれのブドウの最適な収穫時期を決められるようになったのです。
また醸造過程においてもタンニン、アントシアニンの状態をチェックできるような技術が導入されたことも、バランスの優れたワインを作るのに役立っています。
アナタへの関連記事